低速から高速まで、また低温から高温までと
さまざまな環境で使用されるエンジン部品には
数十万kmの使用に耐える高い信頼性が
求められます。
エンジン性能に大きく影響する動弁系部品、
ターボ部品。高圧力で使用される燃料系部品。
エンジンの2倍の回転速度で
使用されるバランサー部品。
さまざまな部位で使用されるアルミ部品。
高出力、低燃費、低エミッション化などの
要求に対し、
積極的な技術提案と高精度な品質で応える
オティックスのエンジン部品は
多くの機種で採用されています。
ローラアームは、カムシャフトとローラで転がり接触し、バルブを開閉する部品です。高回転時の運動性や低フリクション化、省スペースの要求から高剛性、軽量且つコンパクトな設計とともに、独自のプレス技術で低コスト大量生産にも対応し、小型エンジンから大型エンジンまで幅広く採用されています。
ラッシュアジャスタは、ローラアームの揺動支点として荷重を受けるとともに、各部の摩耗や温度変化に追従し、バルブクリアランスをゼロに保ち、バルブリフトカーブを一定にすることで、低エミッション、高性能化に寄与しています。さらに、エンジンの静粛性向上にも役立っています。高回転対応機種や耐摩耗性の向上のための表面処理など多様なニーズに対応しています。
バルブリフタは、カムシャフトのプロフィールに沿って往復し、バルブを開閉する部品です。構造がシンプルで軽量、高剛性のため、高回転型エンジンや小型エンジンに多く採用されています。各種表面処理による低フリクション化やOHVエンジン向けの油圧ラッシュアジャスタ内蔵タイプに加え、燃料ポンプ駆動用リフタもラインナップしています。
可変動弁系は、可変機構を作動させることにより、カムシャフトより伝達されるバルブリフト量や開弁期間を、選択的または連続的に変化させます。これにより、エンジンの運転状態に合わせて最適なバルブリフト特性を使い分けることで燃費向上と性能向上の相反する機能を両立させることが可能となります。
フューエルデリバリパイプは、ガソリンを噴射するインジェクターへガソリンを供給するための部品で、オティックスでは直接噴射式ガソリンエンジンのデリバリパイプを主に生産しています。直接噴射式ガソリンエンジンでは、高圧燃料を噴射し希薄な混合ガスを燃焼させることにより、クリーンな排ガス性能を実現します。そのため、およそ20MPa以上の燃料圧を保持する強度が必要です。また、バイオ燃料や塩害に対し、表面処理が施されています。
コモンレールは、直接噴射式ディーゼルエンジンに使用され、デリバリパイプと同様、燃料をインジェクターへ供給する部品です。燃料圧は約150MPa以上と非常に高く、より強度が求められます。インジェクターホルダーは微粒子フィルターに詰まったすすを燃焼させるための燃料を噴射するインジェクターを取付ける部品で、燃料をシールする重要な部品です。
バランスシャフトは、エンジン振動や騒音を低減し、車両の快適性を保つための重要な部品です。ピストンなどの往復運動による振動を打ち消すため、錘の付いたシャフトを回転させる機構で、高い強度や耐摩耗性が要求されます。オティックスでは3気筒、4気筒エンジン用のバランスシャフトを製造しており、豊富な開発経験と生産技術力でお客様のニーズにお応えしております。
コンプレッサハウジングは、内包するインペラ(羽根車)で高流速化した空気を圧縮空気に変換します。本品は重力鋳造製の円形スクロールの高効率とアルミダイカスト製の低コストとを3ピース化(分割構造)で実現しました。なお、粗形材は2ピースとしています。(特許登録)
水冷コンプレッサハウジングは、空気流路壁を冷却し、高過給(高空気温)時の給気中のオイルミストの炭化物付着を防止します。本品は分割構造を活用して水冷部を形成し、圧入部の一部に凸部を設け、凸部の塑性流動により、シール性能をも実現しています。(特許出願中)
コンプレッサハウジング出入口配管を入口側から平行に組み付けたいという要望に応えました。本品は分割構造を応用し、出口ポートを、コンプレッサハウジング本体と改造Rピースとで形成し、低コストで搭載性・組付性の良いコンプレッサハウジングを開発しました。(特許登録・出願中)
コンプレッサハウジングとインペラとのチップクリアランスを狭小化させコンプレッサ効率を向上させます。インペラへの攻撃性が低く、シール材自身も被削性に優れた樹脂をシュラウドピースに直接射出成形しています。(特許登録・出願中)
カムハウジング、カムキャップは、エンジンの吸排気バルブを駆動するカムシャフトの支持を主機能とし、その軸受けには高精度な加工が求められます。エンジン油路の一部を構成し、さまざまな部品にオイルを供給しています。また、燃料ポンプなどの部品を保持し、強度、剛性や振動、騒音に配慮した設計がなされています。